肚を決める 2015/06/26

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暑くなって来ました!そんな中、今週の日曜は支部内交流試合です。

 

稽古を見ているといろいろな感情を見てとれます。初めての試合で何も分からない人、不安を隠せないで顔や態度に出てしまってる人。逆にまだ当日ではないので緊張感のない子供や、すでに諦めが見える人‥  などなど。そんな中でも本当に何かを求めて試合に向けて一生懸命練習している人もいます!素晴らしいねぇ(T ^ T)

もうやるしかないんだよ。覚悟を決めて。イヤだと思っても試合の日は確実にやってきます。諦めなさい。

またまた自分の話しで大変恐縮ですが現役時代の話しをm(_ _)m  かつて全日本大会に出場させてもらった時の事です。全日本大会は全国から選ばれた128名が初日に1回戦、2回戦を戦い、勝ち抜くと2日目の3回戦、4回戦、ここまで勝ち抜くとベスト8ということで表彰されます。その後準々決勝、準決勝、決勝戦と2日間で合計7試合を勝たないと優勝、日本一に辿りつけません。

初日の1回戦、2回戦を戦い順調に勝ち抜き翌日の3回戦へと駒を進めた自分ではありましたが、2回戦で相手の上段の蹴りを受けた時に左手の中指が本来曲がらない方向にひん曲がってしまい電気が走ったような痛みがありました。

試合中は瞬間的な痛みで特に気にならなかったものの、試合場を降り緊張が解けると徐々に痛みが強くなり腫れて、明らかに普通ではない状態でした。病院には行かなかったので分かりませんが多分折れていたと思います(>_<)

そこからすぐに氷で冷やしていましたが、拳を握っても中指は最後まで曲がらず中指だけ出っ張った状態でした。みんなで食事を取り独りホテルの部屋で翌日の3回戦の事を考えました。

次の3回戦の相手は東ロシアのチャンピオンにもなった事がある大型の外国人選手でした。相手は前に出る圧力もあり、攻撃力もあり打たれ強くもある‥この左手の使えない状態でどうやって戦おうか‥上手く打ち合いを回避してフットワークを使うか‥      悶々と延々と考えて考えて行き着いた答えは

勝ちたいのならこの状態の拳でも叩くしかない!     でした。(T ^ T)

 

これは決して前向きな、やってやるぞ!という気持ちから出て答えではありません。嗚呼、もうやるしかないんだT^Tという半ば諦めの境地から出た結論でした。

そう肚を決めると静かに闘志を胸に秘め、折れてても明日1日だけ保てばいい、と思いました。本当に折れてても試合が終わったらゆっくり治そう、と思いました。圧力もあり打たれ強くもある相手に片手で戦って勝てる訳ない、と開き直りました( ̄^ ̄)ゞ 翌日の試合は、拳をテーピングでグルグル巻きにして無理矢理握れるようにしてもらい、試合でも平気で叩いていきました!人間の身体は不思議で無我夢中で戦っている最中は痛みなんか感じませんが、試合場を降りると痛みが襲ってくる、の繰り返しでした。結局大きなヤマと思っていたそのロシア人に延長で勝つ事ができ、その後も4試合程戦いましたが試合中は痛みを感じなかったように記憶しています。

結局試合が終わっても病院には行かずレントゲンも撮らず放置しました(^^;;がその後何年かは左手で全力で叩けなかったです。今は拳を握るとゴリゴリ音がしますが完全に治りました。人間て強いなぁ〜(^^;;

長くなりましたが、試合に出場する皆さん!覚悟を決めて、肚を決めて!やるしかないんだ( ̄^ ̄)ゞ  という気持ちで試合場に上がって下さい。

緊張してしまう自分も不安になる自分も受け入れて、潔く全力で!

怪我も、しないようにとおっかなびっくり戦ってると逆にしてしまうものです。ただもし万が一怪我した場合は病院へ(^^;; 思い切り良く、自分が積み重ねてきたものを出せるように!

 

写真は試合の不安から流山一般に出稽古に来たせんげん台の迷える子羊3人。汗だくで練習した後の表情。試合も乗り越えれば勝っても負けても良い経験、自信になるよ!

みんな頑張れ*\(^o^)/*

いじょ  おしまい