昇段レポート 『空手で培われる、社会生活での力』 河本秀雄 2022年9月取得 2023/03/07

この度は、昇段の機会を頂き森支部長、ちさ先生、浅井先生、三浦先生をはじめ諸先輩方々、道場生の皆様方にはこの場をお借りして感謝御礼を申し上げます。

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私は極真空手自体には10年以上携わっていると思います。というのも、他支部にて黄帯の時にトレーニング中に左肩脱臼骨折という大怪我をし、数年間日常生活が行えるようになるまでリハビリで時間を過ごしていました。治療当時は、怪我自体が完治しても、どうにか日常生活に支障の出ないレベルのでの完治であり空手をもう続けることは到底無理と複数のお医者様に伝えられました。

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しかしながら、黒帯を諦めきれず、っと同時に極真空手会において世界チャンピオンという経歴をお持ちの森先生が所属する城西支部が下北沢にも開設されたことをきっかけ無理を承知で復帰しました。復帰当初は久々に空手が尊敬する森先生の下できる喜びと同時に数年間のリハビリからの復帰という事もあり体力的にはもちろん、社会人として時間的にも非常に困難な時でした。

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森先生の状況(壮年ですので、今度大怪我をすると本当に再起不能になると思います)に応じた適切な指導を受けるうちに、その時まで理解できなかった、体の細かい動きや細部への配慮が少しづつですが理解できるようになってきました。しかしながら、頭で理解できたとしても、なかなか体が頭で理解できた通りに動かせない、動かない時期が長く続きました。

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ただ単に、稽古で伝えられた一連の動きを真似するだけでは力は発揮できない事はもちろん、先生方のような鋭い正拳突きすらまともに出来ない事にも気付かされました。そんな時、森先生から「本当に全てを理解し出来るようになるには突き一つをとっても何年もかかるものなので、日々継続して稽古をしていきましょう」と伝えられました。

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この時から、稽古はもとより日々の生活の中でも本当の強さ、力とは何なのか?という事を考えるようになっていきました。恐らく、極真空手と言えばフルコンタクト=腕力と想像される方々が多いと思いますが、ある程度空手をしていると腕力だけではなく、色々な他の力が必要だという事に気づかされます。

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組手をするためには筋力に加え瞬発力や持久力も必要であることは恐らくどなたでも理解している事だと思いますが、それら以上に重要な力がいくつもあるのではないか?と考えるようになりました。いくら筋力、瞬発力、持久力の体力が向上出来たとしても気力、精神力がないと組手では勝てませんし、空手自体を継続する力、継続力、組手練習で相手を尊重して行う力、調和力、協調力や対話力、怪我をしたときは好きな空手の稽古を控える忍耐力、等々多くの追求すべき力が存在するだろうと現在は考えています。これらの力は社会生活で普通に要求される力となんら違いはないと思います。これからも、社会勉強の一環として極真空手の道を全うして行きたいと思います。押忍

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