下総ファミリー 132号 2024/05/28

< 行事予定 >

*6月16日(日)         千葉下総支部交流試合(清水公園体育館)

*6月29日(土)・30日(日)   全日本ウエイト制大会(大阪府立体育館)

*7月27日(土)          東日本大会(墨田区総合体育館)

*8月 4日(日)           茨城県大会 JOSOカップ(茨城県武道館)

※   上記行事中は各道場休館になります。

 

< 構 え >

基本や移動稽古で正中線や急所をしっかり意識して行う様にと先生や先輩に教わる。つまり急所を

打て、或は攻撃を貰うなと言う事である。私の師が以前、急所攻撃を受けると痛いかもしれないが

揉むとツボで気持ちいいと話してくれた。(笑)

空手の半身も急所を防ぐ為の構えだと昔、先生や先輩に習った気がする。半身の定義があるとした

ら空手的に言えば、足は肩幅に開き右足を肩幅と同じ長さに真っ直ぐに引き(下げ)足先(足首

より下)を45度に開き上体は45度方向で両手は正面へ(左手と顔が前になる)と言った所だろう

か。

この構えで急所を相手に晒す事はないと言いたい所だが実際には無理がある。相手が真っ直ぐに

攻撃をすればそれなりに防ぐ事が出来るが相手から見て左側から攻めれば貰いやすくなる。

そうすると、この半身の構えは防御優先と考えるべきではないのか。

そんな風に考えていたタイミングで私の師が偶々構えについてお話をして下さった。私の師は結論

から先に言うと、半身の構えは防御と言うより攻撃の為の形と考えた方が説明がつくのではないか

と仰った。つまり空手の中にもある前の手で捌いたり、止めたり牽制したりそして距離のある

右手で(威力化)パンチなどの攻撃に繋いでいく。その為の半身と言う事だ。

しかも半身なので的も小さくなり防御にも繋がっていく。ディフェンスを兼ね備えたオフェンス

寄りの陣なのかもしれない。相手の構えによって戦い方を変えたり隙を見つけたり、崩して行う

様は将棋にも似ていると私は思ったりする。

皆さんもこの機会に構えについて考えてみては如何でしょうか。人によって色んな構えがあって

この構えは何を意識しているのかとか色々発見があるかもしれません。

 

< 『空』の境地 >

動きの早い人、遅い人がいる。見ていると早い人はなんでも比較的にテキパキと動いている様に

見える。逆に遅い人に多いのがノンビリしている人が多く感じる。これは勝手なイメージか?

早い人は競い合う時により早く、遅い人はどうせ私は遅いからと思っている気がする。これも

勝手なイメージか?少年部の稽古で競争させると足の早い子はスタートの音と同時かフライング

気味に走り出す。遅い子は音を聞いてから走っている。早い子はより早く遅い子はそれなりに走っ

ていた。遅い子が早い子と同じ考えで走ればコンマ何秒か早くなるのにと思った。

パンチを打つ時に力んでしまう人が多い。インパクトの時、力んで止まってしまう。威力が落ちる

し、次の攻撃に繋がって行かない。色んな動きに力が入ると滑らかな動きが出来なくなり、先程も

言いましたが威力も落ち次に繋がって行かない。

例えばパンチのワンツー(ジャブ、ストレート)をやらせると力んでしまう人も、何十分もやらせ

ると疲れて力が抜けていく。するとパンチのスピードが増して伸びて行く。そうした経験により

意味が分かったりしていく。

宮本武蔵にも出て来る『空』の境地でも同じ様な事が書いてある。宮本武蔵は修業を重ね幾多の

戦いを制し強くなり最終的に体の力が抜け切った『空』の境地に辿り着いたと。

最初の話は本人の意識で変わると言う事で、二つ目の話は力を抜くと効率が良くなると言う事。

つまり自分の立場で考えると色んな打開策が見えて来るのではないでしょうか。力を抜く為には、

サンドバッグやミットへの打ち込みや蹴り込みよりシャドーがいいと思います。

インパクトをあまり意識をしないで行う事が出来るのでコンビネーションをやっても繋がって行き

ます。逆にサンドバッグやミットで行うとどうしてもインパクトを意識してしまい力が入りやすく

なります。他にも『そこ』(インパクト)を見る事で止まってしまい結果として力が入り繋がらな

くなります。初心者や少年部に力を抜くように言うと殆どの人がグニャッとなってしまうと思いま

す。言葉ではニュアンスが難しいですが、カチッとした形で力を抜く。

私の感覚ですが人によって感覚が違う所も難しいです。

『空は有善無悪、智は有也、理は有也、道は有也、心は空也』(空の巻から)

総裁が愛した宮本武蔵にも触れて見たら如何でしょうか。