< 行事予定 >
*10月23日(日) 2016千葉県大会・少年《型》試合(清水公園体育館)
*11月 5日(土)・6日(日) 全日本大会(東京体育館)
*11月20日(日) 支部昇級審査(清水公園体育館)
※ ↑ 上記行事中は各道場休館になります。
< 第48回全日本空手道選手権大会 >
11月5日(土)・6日(日)の二日間、東京体育館に於いて全日本空手道選手権大会が
行われます。支部からは、小沼隆一 初段(愛宕)、奥寺勇輝 一級(松伏)が出場(予定)
します。小沼初段はもう説明がいらないと思いますが、気持ちの強さ、打たれ強さ、実績
そしてルックスと申し分が無い選手です。一方奥寺一級は初出場で関東大会ベスト8に
入りキップを手に入れました。体重60kgと軽量ですがその分動きが速く上も蹴る事ができ
楽しみな存在です。彼は幼年部から空手を始め、型に組手と活躍してきました。この二人の
活躍を期待して東京体育館へ応援に行きましょう!!
尚、チケットは各道場にて♪割引販売中♪
< みる パートⅡ >
以前『みる』という事についてお話ししました。簡単にお浚いすると、『見る』は目に入って来る
ものをみる。『観る』はよくみる。『察る』は中をみる。察する、考えてみる。なので観察の意味
が分かると思います。その他にも『診る』『視る』『覧る』等ありますが、空手に関するものは
『見る』『観る』『察る』が殆どだと思います。
その他にも宮本武蔵の五輪書の中には、『観の目』『見の目』がありこれは説明済みです。
あとは『心の目』や『俯瞰の目(鳥瞰の目)』『離見の目』等の話もしました。
今回はある先生に教えて頂いた事ですが、相手と対峙した時は相手の後頭部の先をみる
様に(察るになります)と教えて頂きました。私は今もその教えを守り稽古していますが、
相手の呼吸の読み方や動きが分かり易く感じる様になりました。今回支部内の型試合が
行なわれましたが型で目線を下げて行っている生徒に『目は何処をみているの?』と
尋ねたら『相手の目です』と答えました。私が『どの相手だ』と聞くと『?・・・』そうです彼は
動くたびにいる相手をみて行っていたのです。確かに基本動作はそうなりますが移動動作
は前と回った時と二人、型は複数になったりします。
私はよく生徒に、空手は複数対処(2~3人)を考える様に言っています。実際には三人は
非常に難しく私の道場では2対1スパーリングやシチュエーションを考えた稽古を行って
います。2対1スパーリングでは慣れてくると1人を楯にして戦ったり勘を働かせて動いたり
してかなり成果が得られました。シチュエーションの方は一般部で偶に行うのですが、
例えば裏路地に連れて行かれて複数(2~3人)に絡まれての対処等目をどこにもって
いったらよいのか難しくて皆疲れたり悩んだりしています。不思議と何回か行うと少し
慣れる様で少しずつ良くなっていきます。型も何回も稽古する事によって上手くなるのと
同じです。型に戻ると例えば太極Ⅰの始めは前を向いていますがその時の目はすでに
『察る』になっていて前だけでなく左右の相手をみている事になります。常にこの様な意識を
する事で目つきや様が変わってきて風格や躍動感が生まれてきます。
皆さんも目の使い方を考えて稽古をしてみては如何でしょうか。
< 初心忘るべからず >
この冒頭の言葉は世阿弥(室町初期の能役者)の最も有名な言葉です。
『初心を忘れるれば初心、子孫に伝わるべからず。初心を忘れずして初心を重代すべし』
があります。座右の銘として『初心忘るべからず』と口にする人も多いと思います。この初心
には三つの初心があります。簡単に言うと『是非初心』は是非によらず修行を始めたころの
初心の芸を忘れないこと。物事に少し慣れてくると奢りが出てきたりします。それを戒めた
言葉です。『時々初心』は修行の各段階ごとに各々の時期の初心の芸を忘れないこと。
物事を大分こなしたら次のステップ未開の領域に踏み込み苦労や知識の蓄積が大切な
財産となる。『老後の初心』は年老いて芸を極めたと思ったとしてもこれ以上の物はない
などという事ではなく老いてなお向上心を持ち高みを目指していかなければならない。
老境に入ってからもその年齢にふさわしい芸を新たに学びそれに加えて人の育成こそが
最大の学びである。と世阿弥はこの様な事を言っています。
なるほどと感心させられます。因みに上の座右の銘にも触れておきます。『座右』は古代
中国の皇帝が信頼できる人を自分の右側に座らせた事から身近な席、席の近くといった
意味があり『銘』は石碑や器などに人の功績や名前などを刻む事を言います。
座右の銘は自分の心に留めておくべき事という事です。