試合に出場するに際しての心得

〜試合に出場する選手、保護者の皆様はご一読くださいますようお願いします〜

はじめに

極真空手は武道団体です。
色々な空手の修行を通して心身を強くすることが目的であり、その修行の一つに試合競技があります。

試合は自己成長の場です。
もちろん相手と戦うので勝敗があり、勝つことに一生懸命にならなければなりませんが、最も大事なのは試合を通して自分をさらに成長させることです。

以下、試合に出場する選手、サポーター(保護者、セコンド等)の心得です。

選手の皆様へ

①試合に出場するからには勝つために日々を過ごしましょう

全力を尽くして試合に臨むということは対戦相手への最大の敬意の表し方ですし、試合に関わる全ての人に対しての礼儀でもあります。
試合に出場する選手はみんな勝ちたいと思っており、その勝利に対してどれだけ思いが強いかで結果が変わってきます。
日頃の道場稽古を真剣に行うことはもちろん、道場外でもランニングやトレーニングを行ったり、栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠をとりましょう。

②勝っても負けても未来に活かす

「勝って驕らず、負けて腐らず」という言葉があります。
勝った「あと」
負けた「あと」
勝って調子に乗り、全力で稽古に取り組まなくなった。
負けて腐り、どうせ自分なんかと卑下してしまう。
これでは成長につながりません。
何事も前向きになりましょう。
大事なのはその物事の「あと」どうするかです。

③すべては自分の責任

万が一負けたとしても責任転嫁をしないこと。
「あの判定はおかしい」
「相手は反則していたのに」
「負けたのは体調が悪かったから」
など。
誰でも一度は必ず思う事でしょう。
しかし負けたのは明らかに自分が弱いから。
そこから目を背けると成長できない。
極真空手の試合は実にわかりやすいもので、顔を蹴られたら上段のガードが悪い。
最後に疲れて動けなくなったらスタミナ不足。
原因がわかりやすいから次の成長に繋がりやすいのです。
指導者、保護者や他人のせいにせず、稽古し足りないところがあるから負けたのです。
逆に言えばそこを直せば強くなれます。

●保護者の皆様へ

①お子様の成長を温かく、長い目で見守ってあげてください

極真空手は直接打撃制です。
お互いに本気で叩き合うことは非日常的で子供達にとってはかなりストレスがかかり、勇気が必要なことです。
試合に勝つことのみに価値観を見出し、例え1回戦で敗退したとしても
「1回戦なんかで負けて」
ではなく、
「よく最後まで戦ったね」
と評価してあげてから声がけをしてあげてください。
時折、試合会場で保護者が子供の勝利にこだわるあまり、負けて戻ってきた子供に対して怒りをあらわにしてしまう保護者がいらっしゃいます。
そのような時には、勇気をもって試合に臨んだ選手の気持ちになって、声をかけてあげるようお願い致します。

② 保護者の姿勢を見せる

試合場では選手の応援の際に相手をけなす発言をしたり、開会式の場で大声で話をしている子供がいたら
「式は静かにしなくてはいけないんだよ」
「相手を馬鹿にしたり、けなす応援をしてはいけないよ」
などと色々なことを教える事のできる「場」です。
我々大人も応援マナーを守り、常に子供たちの手本になりましょう。

③他人と比べない

「〜君は3回戦まで行ったのに」
「〜ちゃんより上にいけたから良かったね」
などと人と比較しないでください。
試合で見なくてはならないのは、他人との比較ではなく、本人自身の成長です。
「この前は前に出れなかったけど、今回は前に出れたね」
「負けたけど、この間より技が出ていて良かった」
と以前のお子様と比較するように声掛けしてあげてください。

※あくまでも、お子様主体の強くなりたい気持ちに合わせて保護者の方はサポート頂ますようお願い致します。