下総ファミリー120号 2022/05/09

<行事予定>

*5月15日(日)千葉県少年大会(柏市沼南体育館)

*5月29日(日)(午前)昇級審査・(午後)合同稽古(清水公園体育館)

*6月19日(日)支部交流試合(清水公園体育館)

※ ↑ 上記行事中は各道場休館となります。

<空手の基本などが中心を打つわけ>

皆さんは空手の基本などの技が何故中心に打つ事が多いのかと思った事はありませんか?

勿論上段や下段もありますがやはり中心が多いと思います。まず思うには試合がメインになって

顔面に対して(上段)手技が外れてきたり、肘打ちも少年部の基本から外れたり(肘打ちは顔面に

効力がある)する事やその他に身体の中心を打ちましょうとするもので的(まと)的な考え方が

あると思います。ある先生は空手のルーツを辿って行くと中国に繋がり、もともと武器を使った

対処法を行っており武器は身体の中心を突く事が多くその流れがあるのではと話しておりました。

空手は武術として琉球に入った時は武器が無くても戦える様にと発展したのでその名残りが中心

にあるのではないかと言うもの。

剣の世界でも打撃や投げなどがあり、柔道でも殴って掴む(型にも残っている)と言うものから

打撃が排除されました。

ようは戦いの中には突き、蹴り、投げ、絞めがありその中には武器を使って相手を倒すと言う武術

がそこにはあったと言う事です。そこにはより極めたり、安全性を考慮して今の様に形成されたと

言う事です。

その先生は中心を突くと言う考え方は暗器(あんき)が元ではないかと話しておりました。

暗器とは中国武術における身体に隠し持つ事が出来る小さな武器の事で、日本では仕込み刀などが

それに当て嵌まると思います。小さな武器で一瞬に相手の身体を刺すと言う物です。

諸説ありますが、今では少なくても基本ですから身体の真ん中に打ちましょうね!真ん中に来た

突きを受けたり払ったりしましょうね!と言う感じですかね。

顔は末端にあり、身体の中心部より早く動くので当たる確率も低く初心者には身体の真ん中を

打つ事を教えるのが賢明なのではと思います。

<試し割り>

先日、ある会場で『秋に演武をやる事になったのですがどの様にすればよいのですか?』と質問

されました。どの様にとは悩む質問でした。たまにこの様な質問を受けるのですが、よくよく考え

て見ると確かに試し割りの指導を受ける事は余りない様に思います。

試し割りを最初に行った人は誰なんでしょう?何の目的で...

沖縄から本州に渡って空手が普及する中で会員確保の為にはどうしたら良いかと考えたのか、それ

とも修業の為に行ったのか。

私は当時リアルに空手バカ一代を見て、『ビール瓶が割れるのか!』『石が割れるのか!』と驚い

たものです。世界にこの衝撃を与えたのは大山倍達総裁で、全米各地を回りコーラ瓶などを割った

そうです。私は総裁が話しているのを直接聞きコーラ瓶を12本並べて9本首を切り飛ばして3本

吹っ飛んだと仰っていました。

その時見ていた人の中から『God hand』という言葉が出たとも仰っていました。

当時総裁はコーラと言う物を知らなかったのでアメリカの主催者からデモンストレーションとして

コーラの入った瓶を割ったらどうだと言われて行ったとの事でした。この時初めてコーラ瓶の首を

切った人となりました。その後、ビール瓶切りも成功させました。

中村日出夫先生は垂木切りを初めて行った人で、右手でも左手でも行っていたそうです。私の師が

中村先生のお宅を訪問された時、庭に沢山の垂木が置いてあったそうです。中村先生は怠る事なく

稽古をされていたんだなと仰っていました。

その他にビールの栓抜きを手刀で最初に行いその後、倉本成春先生が行って今では他にやった事が

ある人はいない様です。倉本先生にお聞きした所、手刀は石の様にカチカチだったとの事で生半可

な手刀では抉られてしまうと仰っていました。

あるスナックのマスターが先生の技を見て感動し、何を思ったのか手刀は無理と恐らく感じ親指の

先端で毎日ビールの栓開けを行っていたら親指の先端がカチカチになって栓を開けられる様になっ

ていたと笑いながら仰っていました。

そっちの方がある意味凄くない⁈とも。(恐らくそのマスターも世界で初めての人になった

他には土管を初めて色んなやり方で割ったのも倉本先生で当時の土管は今の物とは全く違い分厚く

焼きが入った物です。先生は他にもヤシの実をテーブルの上に置いて初めて割っています。

店(スナック)にお客さんが持って来て(当時は珍しかった)『先生これ割れる?』と言われて

やったそうです。当時の先生の手は物凄く鍛えていたので大きく硬い手をしていたそうで最初は

安定に欠ける(丸く見えるが三角形の様になっていて出っ張った所を下にしないと上が打てない)

のでヤシの実は難しく点で一瞬に打ったと仰っていました。

今ではこのヤシの実割りは我々の教材の一つとなり不安定で硬くもあり、ある意味弾力性もあり

打って付けの練習材料です。

私もどさくさに紛れてプチ自慢をさせて貰うと初めてヤシの実を手で持って割ったり、人に持って

貰った状態で正拳、裏拳で割った人間となりました☺ 今では掌底で割る人もいますが。。。(-_-;)

『巨人の肩の上に立つ』と言う言葉がありますが(先人の偉業の積み重ねに基づいて行う事が出来

る)初めてヤシの実を見てテーブルの上にあったら『これ、本当に割れるのか⁈』と思って割れな

いと思うしそもそもやらないかもしれないし、手で持ったり正拳や裏拳でもやろうとしなかったと

思います。

その他では瓦を使っての初めての寸勁割りは石山圭先生だそうで(寸勁の形は中村日出夫先生が

考え垂木割りを先にやっていたそうです)

野球のバットを初めて蹴りで折ったのは盧山初雄先生ではないかと仰っていました。

我々は車などで走っていると竹、木、建材などが目に飛び込み(安全運転してます)最近の

ブロック硬くなったな~とか考えてしまったりして殆ど病気です。(-_-;)

PS.最初に瓦を手刀で割ったのは誰だろう?