下総ファミリー113号 2020/09/23

< 行事予定 >

*10月 4日(日)  第2回技術セミナー(清水公園体育館)

※ ↑ 上記行事中は各道場休館になります。

※ その他の行事は未定となっております。

< 日常生活の中での稽古 >

皆さん稽古はどこでしていますか?エッ!道場に決まっているだろう!!あるいは、家などでも

やっていると言う方もいると思います。或、斯道の大家に話を伺った事があります。その方は

道場で人が居る時は殆ど稽古をせず一人稽古をしているとの事でした。もし一人稽古をしている

時に他の生徒が来ても入れない雰囲気が出ているので中には中々入れないのです。その方曰く、

皆さんは道場で稽古をする。つまり道場ではON。終わるとOFFにする。とあたり前の様に聞こえ

ますが確かに競技として考えればそれでいいのかもしれません。武術性を考えた時むしろONに

するのは道場や家を出た時ではないでしょうか。つまり試合は試合場だが実践を考えた時は外に

なる。その方は日常の生活の中で稽古をされているのです。目の動かし方、耳で音の捉え方、

ポジショニング、背景などを考えて行動する。周りから見ると特異的に見えるかも知れません。

エレベーターに乗るときや降りるとき、車に乗るときや降りるとき、周りを必ず確認して降りる。

私達も最低限は行っていると思いますが見る所が違うと思います。

その方に疲れませんか?と聞くと『そりゃ疲れるよ』と。しかし歯磨きと同じで習慣になれば自然

に行える様になると。楽しく食事をしている時などは一瞬忘れてしまう事もあるがハッと我に返る

とおっしゃる。この様な習慣が付くとバスなどで子供が前の席でジュースを飲んで座っていると

動いた拍子にジュースが自分にかかるかもしれない隣の席か空いているのでそちらに移動しよう

とか前もって避難(オーバーな言い方ですが)出来るこの事が大事。すると普段の稽古にもいかせ

て、試合でも一瞬抜いてしまう事も減り、動きも相手はこう動くんだろうと察知する事にも繋がり

瞬時に攻撃に展開出来る様になって行くのではと思います。

先程も言いましたが、殆どの人は稽古は道場でと思っている人が多いと思いますが、日常の中でも

沢山出来ます。道場に行けなくても本人の意識次第で稽古をする事が出来ます。対人動作にしても

よくスパーリングをする人がいないから強くなれないと言う人もいますが対人動作をいつも同じ人

としても相手の癖やその人の動きが分かるのでその人に合わせた戦い方になってしまいます。勿論

スパーリングは大事です。一人稽古は頭の中でシュミレーションしますので色んなバージョンも

出来ます。この機会に稽古の仕方も色々考えてみてはいかがでしょうか。

< 型の稽古 >

撃砕その1とその2の型の稽古を小学生、中学生、大学生、壮年部の4人で行っていました。

新しく出来上がった型で、私もワールド空手で覚えて指導をしていました。通常なら大きな

大会の型セミナーの様な所で教わりますがコロナ禍のため試合が無く、生徒と同じ状態で

覚えて指導していました。この4人は中々覚えが良くて優秀な生徒達でしたがやはりそれでも

小、中学生の2人が早く覚えました。何故若い子たちが先に覚えるんだろう?と疑問に思い

観ていると、小、中学生の生徒は言われた事を淡々と特に疑問に思う事なくこなしていました。

大学生の生徒は『なぜ下段払いは直線的ではなく円を描いて行う様になったのですか?』とか

『立ち方がどうして変わったのですか?』など理屈を捏ねてきます。しかも体に染み付いている

形を変えるのが難しいみたいです。壮年の人はそもそも覚えるのに必死です。

小、中学生は経験値が低いため論理的な考え方や理屈があまりないのでスッと頭に入るのかもと

思いました。論語読みの論語知らずではありませんが、子供の時はそれでもいいのかなと意味は

後付けでもとにかく形から入ってその形を整えていくつまり『型にはめる』考えの方が覚えやすい

のかなと思いました。その後型から丸みの付いた形にして動きを理解して自分のものにすれば良い

のではと思いました。

空手の基本稽古や移動稽古も同じ考え方でしかも指導者が沢山の人を一つの号令で動かす事ができ

システムとして考えた時にはスムーズに流れていくなと感じました。と言う事はある程度経験を

積んだ人つまり上級者は技術を向上させるためには考えたり、聞いたり、調べたりと一人稽古の様

に行っていかなければならないと思います。

PS.壮年部の人たちは次の稽古の時覚えた型忘れちゃうんだよなぁ~ また一からやり直し